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ビジネス界においても「知財」について興味を示さない人は未だに多いかもしれません。
しかし、知財の重要性に異論を唱える人は少ないのではないでしょうか?
知財マネジメントの良し悪しがビジネスの成否に影響することは多くの人に認識されています。

私は大学の知財部門に12年間在籍しましたが、その間に知財を介して多くの企業と関わってきました。
産学間の共同研究契約における成果(=知財)の取扱い、
特許共同出願や知財ライセンスに関する契約条件、等について
様々な規模や業種の企業と交渉し、連携し、協働してきました。

新規発明は毎年300件前後創出されていましたので、実際に関わった企業は数知れません。

ミスから得られた貴重な経験・・・

多くの企業と関わる中でトラブルを経験することも少なからずありましたが、

幸いなことに成功事例も経験することができました。
 

あるベンチャー企業に大学の知財をライセンスして事業化を支援していたときに、

知財マネジメントのミスから事業化が危ぶまれる事態が生じてしまいました。

一時は会社の存続自体に影響しかねない難しい局面にも発展しましたが、
互いの信頼関係と約1年半に亘る不断の努力で難局を打開し、会社の存続と事業の発展につなげることができました。
中小・ベンチャー企業にとっての知財の重要性を改めて痛感させられた、私にとってのかけがえのない経験です。

知財マネジメントに関する人材面での課題・・・

すばらしい技術やアイディアを持ちながらも、
知財マネジメントが不十分であるために十分な成果を出せていない大学や中小・ベンチャー企業をたくさん見てきました。

一方で、適切な知財マネジメントのノウハウを持ったスタッフの採用は容易ではありません。

単に知財関係の法律に詳しいだけでは適切に知財マネジメントをするのは難しいからです。

組織の規模によっては、人件費等のコストが知財関係の業務量に見合わないケースもあります。

『必要最小限の負担で最大限の効果を発揮するために、人材面を含めた知財マネジメントはどうあるべきか・・・』
正解は1つではありませんし、個別事情によっても異なります。
大学の知財部門で知財と向き合ってきた私の12年間は、

この課題に対して試行錯誤を繰り返す毎日だったと言っても過言ではありません。

長年にわたって現場を見てきた経験から、大学や中小・ベンチャー企業にとっては

「常駐の知財スタッフを抱えるのではなく、”必要なときに必要なだけ”の知財マネジメント支援が受けられる仕組み」

が必要だと考えるに至りました。いわば「知財マネジメント・ノウハウのレンタル」です。

知財は「他人事」・・・

知財は自社の事業と無関係だと考え、知財との関わりを「他人事」と捉えている企業にもたくさん出会ってきました。
これらの企業の多くは「知財=発明」と理解してしまい、「うちの会社から発明なんか出ない」と考えられているように感じます。

 

知的財産基本法を紐解けば、「知財」には発明・商標・商号のほか、ノウハウ等の「事業活動に有用な技術上又は営業上の情報」

含まれることがわかります。「事業活動に有用な技術上又は営業上の情報」も知財に含まれているのですから、事業をおこなう以上、

知財と無関係ということは考えられません。知財の適切なマネジメントは全ての事業者にとって「自分事」であるはずなのですが、

十分に認識されていないのが実情です。

事務所設立へ・・・

上記の経験や考えを経て

『自分の経験を活かし、大学や中小・ベンチャー企業を知財の側面からサポートすることで地域に貢献したい』

との想いが強くなり、2016年にUniBridge 知財コンサルティング事務所(現・UniBridge 知財事務所)を設立しました。

UniBridge 知財事務所のミッションは主に2つです。
1つ目は『知財を「自分事」と感じるカルチャーを九州の地に醸成すること』。
2つ目は『知財の機能(旨味)をフル活用するための処方箋を大学・中小・ベンチャー企業に提供すること』です。

このミッション達成のために、オーダーメイドの知財セミナーを大学や中小・ベンチャー企業向けに個別に随時開催しています。

また、企業の潜在的な強みを知財として顕在化させて社内外で活用する「知財の可視化・活用コンサルティング」を中小企業向けに

おこなっています。

2017年にはRTTP (Registered Technology Transfer Professional)の認定を受けました。

RTTPとは、技術移転プロフェッショナル国際連盟が「知財に基づく技術移転と事業化の実務能力」を認定する制度で、世界で約660名、日本国内で21名のRTTP認定者がいます(2021年6月現在)。認定者は実務上の豊富実績と経験を有しているといえます。

『弁理士としての知財の専門性』
『RTTPとしての産学連携の専門性』
『中小・ベンチャー企業と関わってきた経験』

 

これらを土台とし、症状に合わせた最適な処方箋を提供する『町医者』のような存在でありたい、と考えています。

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